今回は、最も影響力のある日本のSEO専門家に、2023年から2024年にかけての予測やトレンドを聞いてみました。
2021年の同調査実施時、ほぼ全ての専門家が良質なEAT、Expertise(専門性)、Authority(権威性)、Trust(信頼性)を持つことの重要性を述べていました。後に、これらの予測は正確であることが判明しています。 この2年間で、多くのウェブサイトやコンテンツ制作者は、この新しいダイナミクスを考慮し、戦略を見直す必要があったのです。
では、2023年、2024年には何が起こるのでしょうか?
本記事では、GoogleアップデートやEEAT、ブランドキーワードと一般キーワードなどの最新の話題について詳しく解説します。
さらに、ChatGPTやBardなどのAIツールや、検索結果へ与える影響はどうなのか、2023年のSEOベストプラクティスについて、SEO専門家がコメントしました。
私たちの尊敬する有識者には、次のSEO専門家がいます。
今回の調査では以下のテーマについて、SEO専門家の方々にご意見を伺いました:
ではさっそく、専門家たちの意見を見ていきましょう。
鈴木謙一 (Kenichi Suzuki) 氏
「海外SEO情報ブログ」運営者
株式会社Faber Company 取締役 Search Advocate
YouTubeチャンネル「SEOならミエルカチャンネル」
鈴木氏は、日本で一番有名なSEOの専門家と言えるかもしれません。同氏が運営する
「海外SEO情報ブログ」は、月間約8,000アクセス(AHRefs調べ)で、多くの業界関係者に読まれています。
鈴木氏は株式会社Faber Company 取締役 Search Advocate(サーチ・アドボケイト)で、正しいSEOをウェブマスターに習得してもらうことをミッションに掲げています。「海外SEO情報ブログ」は日本で最も有名なSEOをテーマにしたブログ。検索関連のカンファレンス/イベントの取材やセミナーでの講師が Faber Company での主な役割です。近年では海外カンファレンスでの登壇も経験し、ますます活動の幅を拡大。Google公式の検索セントラル ヘルプ コミュニティのプロダクトエキスパートとして認定を受けており、Google社員との広い人脈を持っています。
2022年にGoogleが公表した主なアップデートで、日本語コンテンツにも影響するものは以下の通りでした。
検索順位に激震を起こすようなアップデートはありませんでした。
世界的にも同じような傾向で、局所的には大きな動きが見られたものの全体的には比較的落ち着いたアップデートが多かったような印象です。
これは、Google のアルゴリズムが洗練されてきた証拠だと考えます。現状でも、関連性と品質が高いコンテンツを検索で返せており、それをさらに向上するために追加のアップデートを実行していると認識してよいのではないでしょうか。
今後もこの傾向が続き、単一のアップデートで順位がガラリと入れ替わるようなことはないと予想します。ユーザーファーストのスタンスで、関連性・品質が高いコンテンツだけを着実に提供し続ければ検索での安定を保てるでしょう。
ここ数年の傾向として、「信頼性」を Google はより一層重視するようになってきました。ここで意識すべきは「Googleがどういった要素を元に信頼性を判断しているのか?」ではなく、「どのようにしたら訪問者に信頼してもらえるか?」を考えることです。
例えば、次のような情報を著者専用の紹介ページに記載できます。
また、実体験を元にしたコンテンツも役に立ちます。文字だけではなく、画像や動画も内容に応じて利用すると信頼性が向上します。
もう一つの施策として、ユーザー体験の改善が挙げられます。現在、Googleがランキング要因にしているユーザー エクスペリエンス シグナルだけではなく、サイトでユーザーが体験する全ての要素の改善が、最終的にはGoogleの評価にも結び付くと考えます。
ChatGPTに限らず、AIを乱用した低品質なコンテンツの量産が懸念されます(実際に起こっています)。Googleはうまく対処するでしょうが、網の目をくぐって、たとえ短期的であっても検索結果を乱すスパムまがいの手法に手を染める輩が出てきそうです。
現状では、AIに全てを任せるのではなく、サポート役としてAIを上手に利用したいものです。
伊東 周晃 (Noriaki Ito) 氏
株式会社JADE COO / CEO
伊藤周晃氏は、日本でトップクラスのSEOエージェンシーであるJADEのCEOです。
1975年奈良県生まれ。2000年に株式会社NKB入社。2004年より東京メトロと共同運営する地域情報サイトの立ち上げ、運営に参加。
2007年10月 株式会社ぐるなび入社。「ぐるなび」を中心にSEO及びソーシャルメディア施策、ウェブ解析、コンテンツマーケティング、広告、広報領域の執行役員をつとめた。
日本のGoogle検索に適用されたアップデートとしては、2022年5月のコアアルゴリズムアップデートと、2022年8月に初期アナウンスされその後日本への適用が開始されたヘルプフルコンテンツシステムが公式アナウンスされた中では主要なものでしょうか。
前者はサイト単位(ホスト単位)、後者もページ単位での評価の集積の結果としてのサイト単位での評価が行われるタイプのもの。
最近は、このサイト単位評価に着目し、ドメイン配下の特定ディレクトリを間借りして、そのサイト運営者の本来ビジネスとは縁遠いコンテンツ、医療・美容・金融関連のコンテンツ(成果報酬単価の高いテーマ)などを展開するいわゆる「寄生サイト」問題が増加しています。
が、Google 側でのこういったコンテンツ群の検出と順位調整の精度もかなり向上しており、成果を維持する期間は徐々に短くなるだろうと考えます。
国内における消費者の検索行動としては、新型コロナが落ち着く中で、特需のあったECの反動、おでかけ・旅行・外食などの需要拡大、インバウンド観光の再活況など予想可能な変化を機会に転嫁することが重要でしょう。
と、同時にコロナを経て定着した新しい習慣(例:テイクアウト市場の安定など)へ着目することは、収益源の複線化や、コロナのような有事におけるリスクヘッジとなるため押さえておきたい視点です。
一つ目は、Microsoft Bing の検索シェアの漸増です。B2B 領域で Saas 販売等を展開している企業の一部にとっては、企業支給PCのデフォルトブラウザ Edge 経由でのBing 検索利用層がターゲットとして存在しているケースが少なくありません。
いわゆるDXの流れのなかでレガシー企業のデジタライゼーションは今後も続き、それを支援するスタートアップも引き続き登場することでしょう。そして、そういったスタートアップ企業自身のマーケティング施策においては Bing をケアする必要性は考えておく必要があると思います。Bing の対話型検索へのスピーディーな対応もシェア上昇を後押しするでしょう。
Bing に関しては、SEOのベストプラクティスが業界にあまり共有されてはいませんが、デスクトップファーストであるということを除けば、Google 向けの取り組みを基本とする中で最適化を図っていくしかないでしょう。Bing の Webmaster Tools にはSEOレポートというものがあり、中には奇妙な項目もありますが、まずはここで検出されている改善項目への対応が手ごろと考えます。
二つ目は、最近提供開始がなされた Search Console からの BigQuery への直接エクスポート機能の活用です。Google Cloud Platform との繋ぎ込みに少し手間がかかりますが、これまでやや敷居の高かったSEO目線での BigQuery の活用に踏み出す人も今後増えてくるのではないでしょうか。取得できるクエリのデータ量は、Search Console API との直接接続時よりも格段に多く、施策のヒントや効果測定がよりしやすくなります。弊社も検証中ですが、今後利用が増える見込みです。
ハント肇子 (Motoko Hunt) 氏
President, International Search Marketing Consulting
AJPR LLC (www.ajpr.com)
ハント氏は、日本だけでなく海外でも有名なSEOの専門家です。
1998年にAJPRを設立して以来、日本とアジアを中心に世界各国の企業にオンラインマーケティングサービスを提供している。アジアと日本市場の豊富な知識に基づいたSEO/SEMコンサルティングサービスを得意とし、世界的に人気のある多国籍ブランドの検索マーケティングキャンペーンにも大きな影響力を与えており、高い評価を得ている。
また、国内外のSEOとSEMについて、オンラインメディアや雑誌などにも執筆。世界各地で開催されるデジタル・マーケティングやサーチ系カンファレンス検索会議での講演や、Global Search Awardsなどの審査員を務めている。
ここ数年Googleアップデートの頻度が上がり、同時に多くのアップデートが英語圏だけでなく最初からグローバル展開されるものになってきています。この為、以前の様に外国でロールアウトされたアップデートの影響や対策を参考に対応するといった体制では間に合いません。
あらゆるアップデートの悪影響を最低限に留め早期回復を可能にするには、日頃からSEOのベストプラクティスを徹底するだけでなく、サイトのデータを常に把握して影響を素早く感知し、原因を分析して改善できる体制を整えておくことが必要です。
人員を増やせば良いというわけではなく、ツールの導入で自動化や簡素化できる作業は何か、社内のプロセスにどうSEOを取り込めば効率化が図れるのかといった、実際のサイトやコンテンツの最適化作業以外に着目する会社が少しずつでも増えてきたのは喜ばしいことだと思います。
当たり前のように聞こえますが、効率良く、かつ効果的なSEO施作には、現在のアルゴリズムを考慮してベストプラクティスを更新し、技術面でもコンテンツ面でも徹底させることが一番です。当たり前の様でも、実際これが進んでいる会社はそれほど多くありません。
併せて、対象市場の傾向を常に把握し、コンテンツやコンバージョンプランに反映させる必要があります。いくらコンテンツ作成に投資してもクリック数の増加に平鋼してコンバージョン数が伸びなければ意味がありません。伸びない場合は、ユーザーが求めているコンテンツと作成したコンテンツの内容にギャップがあると考えるべきです。
また、日本語以外の言語サイトを運営しているサイトも増えてきましたが、グローバルなSEO対策を全く気にしていないサイトが多く見られます。設置した海外市場向けサイトのパフォーマンスを改善する施策を取ることも、WEBサイトのROIを上げて利益に繋げる近道です。
ChatGPTには、特にコンテンツ面で参考になる使い方が数多くありますが、単なるコンテンツ作成ツールとして扱い、ChatGPTが吐き出したものをサイトにアップしているだけでは効果は期待できません。残念ながら、この様な使い方をしているサイトが既に存在し、今後も増えるであろうと予想されます。
もしもこの様な使い方を代理店が進めていけば、SEOの効果そのものを疑うクライアントが増えるのではないかと懸念してしまいます。
Googleが温度や為替の変換など、検索結果で瞬時に回答を提供する様になったのと同じで、ChatGPTの回答で十分な情報はそれで済ませれば良いと思いますし、そのような検索でサイトを訪れる人は減少していくでしょう。肝心なのは、特定の領域のプロでしか提供できない情報が何か、提供するだけの価値があるのかどうか、などを判断して他社に差をつけるコンテンツ作成に努めることです。
BingとChatGPTだけでなくGoogleもBardを公開し、AIが自動生成した情報が検索結果に表示されたりと、益々変化を続けるでしょう。探している情報が素早く見つかるようになり検索ユーザには嬉しい変化です。キーワードベースの最適化対策が過去のものとなってから数年経ちますが、未だにキーワードを基にSEO対策を行っているサイトは今後遅れを取るばかりです。そういう意味でも、コンテンツ作成プランの工程にSEOを取り入れる必要が更に増していくと言えるでしょう。
松尾 茂起 (Shigeki Matsuo) 氏
株式会社ウェブライダー 代表取締役
Web Rider Co., Ltd. (https://web-rider.jp/Lives in)
関西学院大学 経済学部を卒業後、音楽系の制作会社に勤務し、舞台音楽などの制作に携わる。
その後、独立し、2010年に株式会社ウェブライダーを設立。
上場企業から中小企業まで、多くの企業のWebコンサルティングやコンテンツ制作を支援するほか、「文賢」をはじめとした自社事業のマーケティングもリード。
これまでにプロデュースした主なコンテンツは「沈黙のWebライティング」「沈黙のWebマーケティング」「素敵なギフト」「美味しいワイン」「Betters」など。
沈黙シリーズは書籍化され、 電子書籍含め21万部を超えるベストセラーに。また、作曲家・ピアノ弾きとして、「国民文化祭 京都」のPRイベントや京都の貴船神社などに楽曲を提供。
Voicyのパーソナリティとしても活動するほか、マーケティングやライティングに関する各種セミナーに多く登壇する。
年末にヘルプフルコンテンツアップデートが日本にも展開され、訪問者にとってのコンテンツの利便性がより重視されてきていると感じます。
また、信頼性の高いドメイン内のサブディレクトリやサブドメインを借りて、サイトの順位アップにつなげようとするケースへの対応も徐々にされていると感じます。
この両者の流れを踏まえると、検索エンジンをハックしようとするサイトへの評価はさらに下がっていくでしょう。
前述したとおり、検索ユーザーにとって役に立つコンテンツづくり、サイト設計がより重要となると思われます。
ただ、ネット全体のコンテンツの品質はそれなりに向上していますので、コンテンツの品質だけでなく、コンテンツを提供するサイトやドメインに紐付くブランドの信頼性も重要となっています。
そのためには、ブランドの認知を上げ、指名検索による流入が増えるようなアクションを起こしていくことも大切でしょう。
そこで重要となるのが、SEOのためだけのためにアクションを起こすのではなく、「選ばれる存在」「検索される存在」となるためのマーケティングアクションも実施していくことです。
例えば広告を用いた結果、ブランドが認知され、ブランドワードでの検索数が増えた流れでほかの検索ワードでの流入が増えるようなケースがあります。
これはつまり、消費者から選ばれるブランド=信頼できるブランドという評価がドメインやサイトに加わり、ドメインやサイト全体の評価が上がったといえます。
SEOとは本来「検索エンジン最適化」という言葉の略であり、サイトを正しく読み取ってもらうためのテクニカルな調整を指しますが、検索エンジンから評価されるためには、ブランド力を高めるという思考も必要になることを知っておいてください。
コンテンツ制作の現場からの意見でいえば、ChatGPTはコンテンツ制作のレベルを一段磨き上げる「やすり」や、コンテンツにひと味加える「調味料」のようなものです。
コンテンツの品質を磨き上げたいとき、ChatGPTを使うことで要約がラクになったり、一部の情報収集がラクになったりするかもしれません。
しかし結局のところ、ChatGPTで得られた情報の真偽を確かめる必要があったり、生成された文章をリライトしたりする必要が出てきます。
よって、ChatGPTに過度な期待を寄せることなく、これまでどおり、ユーザーに寄り添ったコンテンツづくりと実直に向き合うことが大切です。 また、生成AIでは表現できない「人が作ったお役立ちコンテンツ」ならではの強みを探っていくことも重要でしょう。
早瀧正治 (Masaharu Hayataki) 氏
合同会社イネドジャパン マーケティングディレクター
合同会社イネドジャパンのマーケティングディレクターの早瀧正治です。フリーで海外企業の日本展開のサポートもしています。Todoistなど、数々の海外テック企業の日本語SEO、SNS、セールス、ブログをやってました。
2022年は、大きな変化がありませんでした。2010年頃から、検索エンジンの変化は一貫しています。検索エンジンユーザーの検索体験を向上するために、より新鮮で、より高品質な情報を見つけ、それを消費しやすい形で提供することです。例えば、E-A-T(Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性))が高い医療系の情報は、医療情報パネルとして表示されるようになりました。
大きな流れとして、2023年に限らず、今後も検索エンジンは以下2つの方向に向かうでしょう。
1. 検索エンジンユーザーの検索体験を向上。
「良い検索体験」とは、求めている情報が最速で見つかることです。ユーザーは、ページについてバックリンクの数など気にしません。より新鮮で、より高品質な情報を見つけ、それを消費しやすい形で提供すること。E-A-Tやパーソナライズド検索がこれにあたります。
2. ユーザーを長く自社プラットフォームに留まらせる。
検索エンジンは広告業であり、ユーザが広告を見たり、広告に対してアクションをしたりすることが儲けになります。極端に言うと、広告以外の検索結果をクリックしてほしくないのです。そのため、広告が少ないキーワードに対しては、検索エンジン上で答えが見つかる(=クリックしないので、検索エンジンにとどまる可能性が高くなる)仕組みを作るでしょう。ナレッジパネル、PAA、医療情報パネルなどがこれに当たります。
1と2の流れは必ずしも一致しません。また、2は、著作権などの問題もあります。現にオーストラリア政府は、GoogleやFacebookなど大手テクノロジー企業に対し、ニュースコンテンツを提供する企業にロイヤルティーを支払うよう義務付ける法案を議会に提出しました。
業界や会社規模によって、採るべき施策は大きく異なるので、大企業と零細企業向けに、それぞれ私のアイディアを述べます。
大企業は、基本を押さえつつ、「検索ボリュームがゼロのキーワードへのSEO」など、ハイリスクハイリターンなキャンペーンを並行で行うといいでしょう。
2013年にBrian Dean氏が「Skyscraper Technique」を提唱してから10年が経ちました。以来、検索エンジンは、高品質なコンテンツを量産しようという企業によってレッドオーシャンになりました。
ChatGPTやクラウドソーシングで、低品質なコンテンツは今まで以上に量産されます。すると、コンテンツの質を高める施策への投資が増えます。検索ボリュームが高いキーワードはよりレッドオーシャンになります。レッドオーシャンは高コストです。
そこで、まだ検索ボリュームがゼロの新しい概念を創造し、自ら生み出したキーワードを育れば、もしかしたらローコストで大きなリターンを得られるかもしれません。例えば、「ChatGPT最適化」、「SKC(検索キーワードの創造:Search Keyword Creation)」がSEO界隈でキーワードになるかもしれません。新たなキーワードや概念を市場に定着させるには、大変な努力が必要です。99%の新キーワードが滑るでしょう。残り1%のうち、99%は1年だけバズり、風化するでしょう。
小さい会社は、SEOのことは気にせず、顧客にとって価値があるコンテンツの制作に力を入れるべきです。SEOツールやGoogle Analyticsとにらめっこして、数%の改善をするよりも、もう一本記事を書いたほうが効果的です。
これは、二つの面から考えられます。ひとつは、人々の検索がどのように変化するか。もうひとつは、それにたいしてSEOがどう変化するかです。
ほとんどの業界はたいして影響を受けないでしょう。Googleの対話型AI BardやChatGPTにより、人々の検索の仕方が変わるという見方もありますが、私はそうは思いません。
検索という行為は、より抽象的にすると情報を求める行為です。
検索エンジンではキーワードをインプットし、ChatGPTでは文や文章をインプットして回答を求めます。そのため、検索意図をより詳細にインプットできます。そのため、より意図に合う回答が返ってきます。でも、実はそれって珍しいケースなんですよね。
例えば、新宿駅近くのカフェを探すなら、文ではなく地図UIで検索し、地図UIで回答されたほうが便利です。30リットル入る白いバックパックが欲しいなら、「バックパック 白 30l」と入力し、画像一覧で回答されたほうが便利です。Z世代は、動画検索やInstagram検索で、検索行為そのものを楽しんでいます。
検索エンジンでも文や文章をインプットできますが、Google Keyword Planner を普段お使いの方ならご存じの通り、長文で検索する人はほとんどいません。これは、単純に多くの人が、それで足りているからでしょう。
大きく影響を受けるとしたら、SEO代理店など、特殊な技能を提供し、その技能を有していることこの記事のようにテキストで説明する代理店でしょう。このような記事は、ChatGPTにとって代わられます。すると、集客チャネルの一つが縮小します。一方で、グラフィックデザインも特殊な技能を提供する代理店ですが、技能の証明をテキストではなく、文字で行うので影響を受けません。
しかし、ChatGPTは、アドバイスはしてくれるけど、手は動かしてくれないので、SEO代理店の市場自体が縮小することはないでしょう。
SEOコンテンツの制作には、ほとんど影響がないでしょう。すでに、クラウドソーシングサイトを使えば、低品質なコンテンツは低コストで量産できます。ChatGPTを使えば、さらに低コストでコンテンツを量産できますが、質が低ければ、全く意味がありません。検索結果の順位が20以下の記事が100増えようと100万増えようと、人が見るのは、10位以内の検索結果なので。
もともとSEOは労働集約的な中長期のマーケティング施策です。コンテンツの品質を堅実に上げることに注力すべきでしょう。
ヘイショー 氏
(heysho.com 運営者)
ヘイショー(Heysho)です。個人ブログ でSEO、デジタルマーケティング、業務効率化などの情報を発信しています。仕事は東京の外資系企業でSEO/コンテンツチームのマネージャーをしています。得意分野はSEO、UXリサーチ、Web制作、ブログ、Google Analytics、NotionやMicrosoft Teamsを使ってチームのノウハウを一元化&クラウド化することなど。2012年からWebの仕事を続けています。
ここ最近の変化として自分が実感しているのは、
などです。
その他、ドメインの強さやEATの重要性は近年の流れから変わっていない印象です。
アップデート関連では、商品レビューアップデート、ヘルプフルコンテンツアップデート、EATにExperienceのEが加わったところが気になりました。
専門家からのアドバイスやリサーチデータ、体験談の共有、レビュー記事などの濃いコンテンツをより集めていきたいという、Googleからの強い意思が感じられます。
ブランドが確立されている会社が行う指名系キーワード対策と、新規獲得を目的とした一般系キーワード対策で変わるので分けて考えます。
指名系キーワードの対策は今までと変わらず、
がメインのスコープになると思います。
一般系キーワードの対策は今後難しくなりそうです。
強いドメインでトピックを網羅するような記事群を投稿して一般ワードからエントリー層を集客するような手法は、検索結果でのゼロクリックが増える傾向にあるので先行きが不透明になっています。
また、ChatGPTやBardの普及によりこの流れがさらに加速しそうです。
一般系キーワードのSEO/コンテンツマーケティングで成功しているサイトは、検索からのトラフィックがある今のうちにリード獲得にフォーカスした方がよさそうですね。
今のところ予想できる直接的な影響は、
などですね。
検索結果の変化としては、
などの変化が起こるのではないかと予想しています。
自分自身のアクションとしては、
などを勉強しつつ慎重に取り組みたいと思います。
SEO専門家の意見はいかがだったでしょうか?
ここで2023年のSEOトレンドと生成AIによる影響をまとめていきたいと思います。
トレンド
AIによる影響
SEOプロフェッショナルへのメッセージ
SEOは今後、どうなっていくのか?確かなことは、まだ分かりません。
2023年は、ここ数十年で最も不確実な年だと思われます。しかし、今回ご紹介したSEO専門家はSEOに関する深い知識を持ち、市場がどこに向かっているのかを知っています。彼らの言うことに耳を傾けるのは賢明なことです。
Jeff Crawford is a Digital Marketing expert, technologist and Manager. He has worked for technology companies in Silicon Valley such as Apple, WebTV and Microsoft. He has lived in Tokyo Japan since 2004, working for companies such as Microsoft KK and Adobe Systems Japan. Jeff is founder of Zo Digital Japan, an SEO and Digital Marketing agency based in Tokyo. Jeff started the Tokyo Digital Marketers Meetup in 2016, which now has over 2000 members. He has also presented about Digital Marketing at such events as Ad-Tech Tokyo, WordCamp Tokyo, Japan Market Expansion Competition (JMEC), and the Japan Association of Translators (JAT).